恋と上司の甘い相関関係
固まるあたしの目に、口角を上げてニヤリとイタズラに笑う悪魔の顔が映った。


“お前は逆らえないんだぞ”と無言の圧力をかけている……なんてヤツ!


そのままデスクに戻ろうと踵を返す悪魔に、あたしは立ち上がって思わず叫んだ。



「職権乱用…!いや、パワハラよパワハラ!」


でもそれは負け犬の遠吠え。



「文句を言うのは夢の国に行った後にしろ。
…大丈夫だ、絶対満足させてやるから」



振り返りざまのセクシーな流し目に、あたしの心臓はまたドキンと踊ってしまうのだった。



──悔しいけれど


この魅惑的な部長サマに、あたしは絶対にかなわない。






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