女豹と秋桜
ショックだった。

そしてしばらくして彼女は夫の仕事に付いてロサンゼルスに行ってしまったのだ。

そんなに簡単に彼女を忘れられないのに。


今頃、メールをよこすなんて・・・。



僕には今、妻がいる。
娘がいる。
好きになってしまった女がいる。

これ以上僕には無理だ。

僕は、皐月のメールを削除した。

一気に仕事モードに頭を切り替える。

僕は得意先からのメールに一件一件丁寧にメールを返す。




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