La'cryma
目覚め
…ュ…リ……


…ユ……リ……


ユ…リ…様!


ユーリ様!!


ユーリ「あれ?ミリーどうしたの?」


ミリー「どうしたの?じゃありませんよ!!お勉強の最中に急にユーリ様が遠くを見つめたまま動かなくなったんですよ!そんな調子ですと今日のおやつの時間は無しですね!」


ユーリ「えー!!?やだよぅ…で、今日のおやつは何??」


ミリー「今日は…ユーリ様が大好きなティラミスですよ。」

ユーリ「やったぁぁ!ミリーのティラミス大好きっ!」


ミリー「じゃあ、残りしっかりと頑張りましょうね。」


ユーリ「はーいっ!!」


私はミリーが大好きだ


私には親がいないから…


小さい頃にこのミレイヤ家の養子になった


私たちが住む慈愛の国、アフェットガルドには大きく分けて三つの精神がある


『他国への侵略を求めない』
『他種を認める』
『他者を守る』


この最後の『他者を守る』の精神の基、ある一定階級以上の者は、戦争孤児などの養子を受け入れなければいけない制度となっている


だからといって全てが幸せなわけでもない…


私たち養子は「パロズ」、実子は「トゥエルズ」と呼ばれ、パロズは貴族階級はいて当然であるから、社交会には絶対参加しなければいけない


慈愛の国であるから…


パロズ、トゥエルズを平等に教育し、平等に扱っているというパフォーマンスをしなければいけない


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