こちらミクモ探偵事務所3

「聞いてますよ……一応」

目がチカチカする。
少し頭も痛い。

外は真っ暗だ。
午後10時を回っている。

悠里は大げさにため息をつくと、持っていた赤ペンを投げ出した。

「ちょっと休憩ね。夜ご飯食べてから休んでないし」

「と言うか、10時過ぎたんでそろそろ帰りたいんですけど」

「だーめ。受験生がこのくらいでへこたれてどうするの」

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