こちらミクモ探偵事務所3

「……」

鬼だ。
紘哉もペンを投げ出し、大きく伸びをする。

狸翠に頼まれてから、まだ何も聞き出せていない。
と言うより、彼女がそのタイミングを与えてくれない。

これからどうしようかと考えていると、不意に悠里が口を開いた。

「……あのさ、運命って信じる?」

「はい?」

「『be to 不定詞』にさ、もう一つ運命って意味があるのよ」

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