こちらミクモ探偵事務所3

「どうしたの?大丈夫?」

「……人の心配する暇あったら自分の心配をしろ」

「……うん」

また訪れる静寂。
こういう静けさが一番耐えられない。
何を話したらいいのか分からない。

「……ありがと」

ポツリと夏紀が呟く。
紘哉は彼女の方を向いた。

「助けてくれてありがとう、紘哉くん」

今度はハッキリとした声で言った。

< 175 / 217 >

この作品をシェア

pagetop