こちらミクモ探偵事務所3

彼は照れ隠しのため、フイッとそっぽを向く。
そして小さく呟いた。

「……あまり迷惑掛けんな」

「ごめんなさい……」

「俺じゃない。悠里さんだ」

「え?」

驚いたように紘哉を見る夏紀。
彼は近くの壁へもたれ掛かると、腕を組んで話を続けた。

「悠里さんは君の事を、あまり快く思っていない。
派手な行動は控えるべきだ」

「……どうしてお姉ちゃんが?」

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