こちらミクモ探偵事務所3

「……」

日差しが暑い。
暦の上では9月だが、日差しの強さはまだ8月だ。

ぼーっと本を読んでいる紘哉の肩を誰かが叩いた。

「よっ!久し振りだな!」

恵一だ。
若干日焼けしたようにも見える。
ニコニコ笑う彼に、紘哉はそっけない返事をする。

「……そうだな」

「なんだよ!元気ねーのな」

「……」

恵一はガッカリしたように肩を落とす。
そして、紘哉の隣に座った。

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