悪魔の花嫁
「うん?屋内プールよ」

愛士は、その答えに「ああ」っと昨夜の事を思い出した。突然、希咲が「プール使いたい」と言い出して掃除をさせられたんだ。その時、ペンダントが邪魔で外したんだ。

納得したように、ポンッと手を打っていると、何処からともなく、ヒョッコリと二人の『小姑』が出てきてた。

二人は、肩を寄せ合って話し出す。

「いやあね~、自分の後始末を『小姑』にやらせるなんて」

「全くだニャい、呆れて物も言えん」

ボソボソと陰口を叩く二人に(?)愛士はムッとする。

「うっさい!!!だいたい、希咲がプール使うなんて言い出すからこんな事になるんだろう!!」

突然、矛先が自分に向けられ、希咲は心外な顔をした。

「俺は、プール掃除してとしか言ってないよ、ペンダント無くしたのは、君の管理届き不十分の所為だろう。」

そう言ってまた新聞に目を移し、コ―ヒーを飲み出す。

「そうよねー」と言って、希咲の『小姑』である『ディザィ』は彼の肩に乗った。

『ディザィ』は『華』とは全く反対で、日本人形みたいだった。きっちりと揃えられた前髪と薄い紫色のストレートヘアが印象的。やっぱり服装も正反対で、何故か、洋風のドレスを来ている。

華とディザィ・・この二人、その辺が謎だ・・。

そして、「全く、全く、」と言いながら、円の肩に飛び乗った一匹の黒猫が彼の『小姑』だ。

「シークレット」っと円が彼の喉を撫でる。


と同時に、




ゴーン・ゴーン・ゴーン・ゴーン。




っと鐘の音が部屋に響いた。仕事合図の鐘だ。

「全く、もう、時間だ。愛士のおかげで、爽やかな朝が台無しだよ」

「同感だな、筋トレの時間が5分は短縮されてしまったぜ」

二人は物々いいながら、黒い上着を羽織り出す。

「な・・なんだよ!!!」

二人に責められて、口篭もっていると、愛士の頭をポンっと二つの手が軽く叩いた。

「「行くよ」」

微笑する二人に、愛士は笑顔を見せ「うん」と元気良く返事して、二人と並んで屋敷を飛び出した。
















さぁ、花嫁達の『修業』が始まる









































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