久遠の花〜 the story of blood~
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『 』から、色のある空間に変わる。そこには、様々な〝思い〟が存在していた。
――でも、その思いを〝思考〟している存在は無い。
『――――見付けた』
どこからか、音が聞こえる。
『諦めるの? ここはまだ、あっちと繋がってるよ』
あっち? つながってる?
よくわからない音が浸透する。
『思い出して――ここは君のいる〝世界〟じゃない』
せかい……?
『そう。君は、みんなを護りたいんだろう? だったら――こんな場所にいたらいけない。体は使えないけど、今なら〝意思だけで干渉出来る〟はず』
なにかが、周りを包んでいく。
『これ以上は、君の意思次第。忘れないで。君には、叶えられない願いはない。今までたくさん犠牲にしてきたんだ――そろそろ、反撃しても罰は当たらないよ』
眩しい光が覆う。
最低限の記憶。
最低限の感情。
流れ込むのは、選りすぐった素材。
この世界は、まだ壊れちゃいけない。
だから……もう一度、戻らなきゃ。