HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
「じゃあ、早速取りにいくか。俺も夜には仕事に戻らないといけないし。」


ケイが立ち上がって車の鍵に手を伸ばす。


「なぁ、ハル。」


「ん?」


私も立ち上がって返事をすると、ケイは私の方を見た。


「‥初めて見たけど‥袴姿もイイな。」


ケイが一瞬、優しそうな瞳で私を見た。


私はまたボッと顔が赤くなる。


「な、急にどうしたの?誉めても何もでないよ?」


私が笑って言うと、ケイはまた優しく微笑んで言った。


「いや、そう素直に思っただけだから‥。」


‥私、ケイと一緒にいたら、心臓発作で死んじゃうんじゃないかな‥。


私はまた新たに増えた不安を抱えつつ、ケイの後ろについて行った。
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