あの空の果て
佐藤さん?
出版社の事務の女性が、
営業担当、の今泉さんのデスクに行くように、
声を掛けてくれた。
今泉さんは、新人作家担当の
ちょっと言葉は少なめの、落ち着いた男性だ。
いつも煙草を短く咥えながら、
僕の作品をチェックしてくれる。
家では、娘にかなり甘いパパらしいけど、
ここでは、時に立ち直れないくらいの
厳しいお言葉を聞かされている。
「あのさ、佐藤君。」
「居るシーンと、要らないシーン。その区別をハッキリしてくれないかな?」
僕にとっては、すべてが居るシュチュエーション。
なんだけどな。
「これじゃぁ、まわり諄くて飽きちゃうよ」
「第一、主人公のキャラが安定してない!」
「じゃぁ、もう一回ストーリーを編集して、
内容が落ち着いたら、持ってきてね!」
言いたいことだけ言うと、
今泉さんは、煙草の火を消して
足早に事務所から立ち去った。
ありがとう、ございました。。。
やっとの思いで出した言葉は、
事務所の電話の音、
コピー機、FAXの音にかき消されていた。
趣味で、
遊びで、書いているだけの方が。
楽しいな。
作品を持ち込みした事がきっかけで、
3か月に一本、作品を持ってくるように言われている。
目を通して貰えるだけでもありがたい!!
と思い、大好きな小説を書いているのだけれど。
ダメだしされるのが殆どだから、
正直辛い。
そのまま自宅に帰ったら、
もっと凹んでしまいそうだったので。
駅前のカフェで、
ホットココアを飲みながら、気分を落ち着かせることにした。
こんなショボクレ顔を見たら、
美奈ならきっとこう言うんだろうなぁ。
【気にしないの!】
【あたしは、カケルの小説ダイスキだよ!】
元気いっぱいの明るい声で、
きっと、励ましてくれ、る。
イケナイな。
どうして、すぐに美奈の事を考えてしまうのだろう!!
もう、10年も会っていないんだよな。
10年かぁ。
会いたいけど。
今の僕には、そんな資格なんてないな。
凹んだり、
思い出したり、
更に凹んだり。
女子の様にコロコロと変化する気分に、
少しおかしくなった(笑
出版社の事務の女性が、
営業担当、の今泉さんのデスクに行くように、
声を掛けてくれた。
今泉さんは、新人作家担当の
ちょっと言葉は少なめの、落ち着いた男性だ。
いつも煙草を短く咥えながら、
僕の作品をチェックしてくれる。
家では、娘にかなり甘いパパらしいけど、
ここでは、時に立ち直れないくらいの
厳しいお言葉を聞かされている。
「あのさ、佐藤君。」
「居るシーンと、要らないシーン。その区別をハッキリしてくれないかな?」
僕にとっては、すべてが居るシュチュエーション。
なんだけどな。
「これじゃぁ、まわり諄くて飽きちゃうよ」
「第一、主人公のキャラが安定してない!」
「じゃぁ、もう一回ストーリーを編集して、
内容が落ち着いたら、持ってきてね!」
言いたいことだけ言うと、
今泉さんは、煙草の火を消して
足早に事務所から立ち去った。
ありがとう、ございました。。。
やっとの思いで出した言葉は、
事務所の電話の音、
コピー機、FAXの音にかき消されていた。
趣味で、
遊びで、書いているだけの方が。
楽しいな。
作品を持ち込みした事がきっかけで、
3か月に一本、作品を持ってくるように言われている。
目を通して貰えるだけでもありがたい!!
と思い、大好きな小説を書いているのだけれど。
ダメだしされるのが殆どだから、
正直辛い。
そのまま自宅に帰ったら、
もっと凹んでしまいそうだったので。
駅前のカフェで、
ホットココアを飲みながら、気分を落ち着かせることにした。
こんなショボクレ顔を見たら、
美奈ならきっとこう言うんだろうなぁ。
【気にしないの!】
【あたしは、カケルの小説ダイスキだよ!】
元気いっぱいの明るい声で、
きっと、励ましてくれ、る。
イケナイな。
どうして、すぐに美奈の事を考えてしまうのだろう!!
もう、10年も会っていないんだよな。
10年かぁ。
会いたいけど。
今の僕には、そんな資格なんてないな。
凹んだり、
思い出したり、
更に凹んだり。
女子の様にコロコロと変化する気分に、
少しおかしくなった(笑