密会は婚約指輪を外したあとで
リビングの中央にはL字型をしたベージュ色のソファがあり、壁際にはまるで映画館のスクリーンのように思える大きなテレビが備えつけられていた。
「どうぞ、座って。そんなに緊張しなくてもいいよ」
「あ、はい」
末っ子のハルくんが私をソファの真ん中に座らせてくれて、自分は端の方に腰を下ろした。
次男の拓馬さんはカウンターテーブルに設置されたPCを起動させている。
どうしよう……
どうやって誤解を解こう。
一馬さんの婚約者だと、絶対勘違いされている。
こんな位置付けじゃ、最初から恋愛対象として見てくれるはずがない。