幼なじみじゃイヤなんだ。
口の右端を上げて笑っている上坂くんは、立ち止まって私の顔をじっと見つめる。





「ねえ。相澤さんは大石君の事、好きなの?」


「うん。好きだけど・・・?」





そう即答した私に、上坂くんが溜息をもらしながら言う。





「幼なじみとしてじゃなく、大石君を1人の男として”好き”かって事を聞いているんだよ」





どくん と心臓が跳ね上がった。





「そ、そんなんじゃないよ。そんなんじゃ・・・ない。」





こんな類の質問は、初めて聞かれる事じゃない。

私は何を動揺しているんだろう・・・





「そう。なら良かった。」


「え?」


「僕もね。君達みたいに幼なじみがいるんだ」


「そうなの?」


「中学2年までは、君達みたいに本当に仲が良かったんだけど」


「・・・今は仲良くないの?」


「うん。もうお互いなるべく会わない様に避けてる」


「どうして?」





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