幼なじみじゃイヤなんだ。
「な、な、な、なっ、何もないよぉ…」




上ずる声。

消える語尾。




でも、言える訳がない。



“好きになりました”なんて







流瑠がジッと見てるから、




「えへへ…」




笑ってごまかした。




「なにもないならいい」





そう言って、流瑠はまた下を向いて食べ始める。




あれ?

何か不機嫌じゃない?




私もひと口ハンバーグを口に運んだ。


味がいまいち良く分からない。


まだ、半分も食べていないのにお腹が一杯になってきた。




流瑠は無言で黙々と食べ続けている


気まずい、何か話さなきゃ。


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