One Night Lovers
 自分の本音をここまではっきりと言えるネネに私は圧倒されていた。

 いくら親友だといっても、そこまで明け透けに「好き」とか「抱かれてみたい」なんて言葉を口にするのはためらわれる。


「それならケイゴさんにすればいいよ」


 胸がチクチクするのを不思議に思いながら言った。

 トシユキとどうにかなることは、やはり未だに想像できないけど、絶対に嫌だというわけじゃないし、酔った勢いならそういうこともあるかもしれない。

 そう思ってみるが、妙に心臓が痛む。何か胸の中がもやもやして嫌な気分だ。


「ケイゴくんはたぶん無理」


 ネネは怒ったように言った。

 私にはネネがそう考える理由がわからないので首をひねる。


「ネネが迫って拒否する男なんていないでしょ」

「彼、ルリのことが気になってると思う」

「え?」


 ドキッとした。そんなこと、あるわけない。


「もしかしたら私なんて名前も覚えられてないかもね」

「それはないって」


 吐き捨てるように言うネネを慰めながら、ケイゴの言動を思い返していた。

 いきなりルリと呼ばれてカチンと来たけど、彼がネネのことをどう呼んでいたかなんて覚えていない。

 ネネがフッと笑顔に戻る。
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