One Night Lovers
「占いで言われた『いい男』って、ケイゴくんのことなんじゃない?」
「まさか! あんなライオンみたいな金髪だよ?」
勢いよく否定したものの、ネネが意地悪い笑みを浮かべて私の顔を覗きこんでくるので、心の中は騒がしくなった。恥ずかしいような照れるような変な気分だ。
「だから何? なんかルリとケイゴくん、怪しい雰囲気だったよ」
「全然そんなんじゃないって!」
「ま、いいや。私、トシくんのことも大好きだから」
出会ってからたった数時間で相手を「大好き」になれるネネはすごい。
実際、相手に継続的な愛情を求めないネネは、男性にとっても都合がいいのだろう。その行為の最中だけ愛を感じることができればネネは満足なのだ。そして一人の男性に縛られることを何より嫌う。
彼女のことを理解できるか、と問われると返事に詰まってしまうのだが、私自身はネネのことが嫌いではない。自分の本能に素直なところは羨ましいくらいだ。
でも私がネネと同じようにできるか、と考えてみた場合、即座に無理だと断言できる。
男女の付き合いなんて、結局は身体の関係が一番重要で、それ以外の部分はおまけみたいなものなのかもしれない。
だからネネは美味しいところだけ美味しくいただければいいと思っているのだろう。
「まさか! あんなライオンみたいな金髪だよ?」
勢いよく否定したものの、ネネが意地悪い笑みを浮かべて私の顔を覗きこんでくるので、心の中は騒がしくなった。恥ずかしいような照れるような変な気分だ。
「だから何? なんかルリとケイゴくん、怪しい雰囲気だったよ」
「全然そんなんじゃないって!」
「ま、いいや。私、トシくんのことも大好きだから」
出会ってからたった数時間で相手を「大好き」になれるネネはすごい。
実際、相手に継続的な愛情を求めないネネは、男性にとっても都合がいいのだろう。その行為の最中だけ愛を感じることができればネネは満足なのだ。そして一人の男性に縛られることを何より嫌う。
彼女のことを理解できるか、と問われると返事に詰まってしまうのだが、私自身はネネのことが嫌いではない。自分の本能に素直なところは羨ましいくらいだ。
でも私がネネと同じようにできるか、と考えてみた場合、即座に無理だと断言できる。
男女の付き合いなんて、結局は身体の関係が一番重要で、それ以外の部分はおまけみたいなものなのかもしれない。
だからネネは美味しいところだけ美味しくいただければいいと思っているのだろう。