One Night Lovers
「あ、ごめん。二つしか買ってこなかった」
グレーグラデーションのサングラスをしたケイゴは缶の一つをトシユキに渡しながら、最初は恥ずかしそうにネネと私を見比べた。
声が思ったよりも硬質で、口ごもるようにぼそぼそと話しているのに案外はっきりと聞こえてくる。
「あ、全然いいの。私たちソフトクリーム食べたばかりだから」
ネネの声は上擦ったままだ。
私も隣でうんうんと頷いた。炭酸飲料が苦手なのでコーラは飲めないし、と思う。
「じゃあ、皆で何か乗ろうよ。あの気球みたいなヤツは?」
トシユキがリーダー役を務めるようだ。
すぐにネネが「あー、乗ってみたい!」と同意し、私を振り返る。
別に何でもいいと思っていたので、またうんうんと頷くと、ケイゴは何も言わずに真っ先にアトラクションへ向かって歩き始めた。
グレーグラデーションのサングラスをしたケイゴは缶の一つをトシユキに渡しながら、最初は恥ずかしそうにネネと私を見比べた。
声が思ったよりも硬質で、口ごもるようにぼそぼそと話しているのに案外はっきりと聞こえてくる。
「あ、全然いいの。私たちソフトクリーム食べたばかりだから」
ネネの声は上擦ったままだ。
私も隣でうんうんと頷いた。炭酸飲料が苦手なのでコーラは飲めないし、と思う。
「じゃあ、皆で何か乗ろうよ。あの気球みたいなヤツは?」
トシユキがリーダー役を務めるようだ。
すぐにネネが「あー、乗ってみたい!」と同意し、私を振り返る。
別に何でもいいと思っていたので、またうんうんと頷くと、ケイゴは何も言わずに真っ先にアトラクションへ向かって歩き始めた。