貴方の幽霊祓います。




「ホイ君!お昼食べようっ、拒否権ねぇよ?」


古金井は次の日から俺に引っ付いてくる。
俺的には、凄く助かる。霊媒師と違ってタダで祓ってくれるし。コイツの場合、俺に取り付く幽霊目当てだろう。アイツはイケメン幽霊を探してるらしいし。



古金井が転校生してから2週間が経とうとしている。


このA組に来たからには頭が良いのは分かっていたが、コイツはうん。天才だな。
運動も出来るらしい。



「ちょっと、ホイ君。こんなブッサイクな男に取り付かれるなよ!イケメン連れて来いっ」

「あのなっ!俺だって好きで取り付かれてんじゃねぇんだから、選べるかよっ!」



古金井は最近技を身につけた。

不審者を捕まえるためのY字の棒を使って、幽霊を捕獲出来る。

身につけたっていうより気付いたって感じだ。


だから現にこうして、彼女がいうにはブッサイクな幽霊を捕獲して鏡で俺に不細工さを見せてくれている。


あ、ゴメン幽霊。お前も好きで不細工なんじゃないんだもんな。例えお前が不細工の分類の幽霊であっても、お前の不細工はきっと歴史に残るほど不細工だ。

あ、つい不細工の否定をするつもりが間違えて肯定をしてしまった。



まぁ、その幽霊は古金井がキモいっ、と一言。一瞬で成仏させられた。










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