シブヤクーロン

 連れて来られたのはキャバクラ。
やっぱり働かされるんだ。
まぁお金に困ってるし、見込んでくれたならラッキーか。
 
 
 
 しばらくホステスさんの更衣室?みたいな部屋に置き去り。


待機のお部屋は別にあるみたいで誰もいない。
大きな鏡に写るぁたしは、今にも泣きそうだ。
 
 
 
「こんばんわ~!あら大丈夫?ちょっとあんた何したのよ。かわいそうに。」
 
 
 
 ものすごく綺麗なお姉さんが、ハンカチで涙を拭いてくれた。
そのやさしさで、余計止まらない。



「タカからは家出ちゃんって聞いたけど、長いでしょ。」
 
 
 
 お姉さんはぁたしの足元を見た。
すり減ったヒールが長い家出生活の証だと見抜いたらしい。


そして男はタカ、というみたい。
 


「とりあえず洋服から着替えよっか。泣いてたらお化粧出来ないよ。」
 
「じゃっ、俺は出てくわ~。どうせお前は指名かからないだろうしな。時間かけてやってくれ。」
 
「うっさいわ。早く出てって!」
 
 
 
 何がなんだか分からない。
ぁたし今からフロアに出るの?
 


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