いじめられっ娘。



…ま、会長の役に立ってるかは別として、ね。


「会長、遅いなぁ~…。」


数学の課題をやっていた私だけど、1つ解けない問題があって、集中力が途切れていると、


ガラッ

『すーばーるくん!』

「!?」


声を弾ませながら…一人の男子生徒がやってきた。


『あれ?いないの?』

「っ……」


初めて生徒会長室にやって来たお客さん。

どっ、どうしよう!?

こ、これってやっぱりコーヒー出したり、ソファに座らせたり、少々お待ちくださいとか言わなきゃいけないのっ!?

突然やってきたハプニングにどう対処すればいいのか心得ていない私は声も出ずにアタフタするだけ。

そんな私を余所に――


『なぁんちゃってね♪昴くんなんて興味ないよ、僕は♪』

「・・・へ?」


その男子生徒は綺麗な顔して笑ってそう言った。

昴くんなんて興味ない…?

自分の許容範囲の超えた緊急事態に、私はポカンとするだけだった。





< 32 / 67 >

この作品をシェア

pagetop