体だけでも繋ぎ止めたい




「あれ?オレら会わなかったよ。海の家って言っても色々あるしね〜」



あぁ…そっか……


倒れそうだった私は

優夜の言葉に
また救われた。


冷静に考えれば分かるのに
バカみたい……



「ユリちゃんは海行かないの?」


「男二人と入っても楽しくないじゃん!だから姫乃待ってたの」



そんな可愛いことを言っても
私に向けられた目つきは鋭い。


怒ってらっしゃる……



「あっそ〜。じゃあ、オレは剛たち追いかける」


平然とする優夜が
私の頭を撫でてから海に行った。


あまりにも自然に起きたことに
顔が熱くなる。




「姫乃さん?」


あ…忘れてた。


てっきり怒ってると思っていたのに
ユリの顔がニヤニヤしてる。


他の人から見たら
絶対怪しい人だと思われそう。



「なによ」


「優くんとなんかあった〜?」


そのニヤニヤ顔から
大体予想はついてた質問。


いや、何もないけど。


「なんでよ」


「顔赤いよ♪」


「ーー!!!」


ユリの顔が更に怪しい顔になる。


< 42 / 85 >

この作品をシェア

pagetop