秘密恋愛
「レイナさん、私のお父さん……。ここまで送って来てくれたの……」
私がそう言ったらレイナさんの顔に笑顔が戻った。
「雪乃の父です。あなたのことは雪乃から聞きました。娘が大変お世話になったみたいで……」
「とんでもないです!雪乃ちゃんは私の大切な友達から……だから当然のことをしたまでで……」
「雪乃のこと、しばらくの間、お願いしてもいいでしょうか?」
「はい!それは大丈夫ですよ!」
「ありがとうございます」
お父さんはレイナさんに頭を深々と下げた。
「何かあったら連絡して頂ければと思います」
お父さんはそう言って、レイナさんに名刺を渡した。
それを受け取るレイナさん。
「では、わたしはこれで……失礼します……」
お父さんが再び頭を下げて、車に戻ろうとした。
「お父さん!」
私はお父さんの側に駆け寄る。
「お父さん、ありがとう……」
「いや……。困ったことがあったら、いつでも連絡して来い」
「うん」
「じゃあな……」
「うん」
お父さんは私の頭をポンポンとすると、車に乗り込んだ。
笑顔で手を振り、車を出したお父さん。
お父さんの車が見えなくなるまで、その場に立ってお父さんを見送った。