飼い犬に手を噛まれまして
蒸し暑い部屋の窓を開けて空気を入れ換える。
星梛がいたなら、朝食に使ったお皿も綺麗になっていて、綺麗に掃除した部屋にはエアコンの涼しくて快適な風が吹いていたかもしれない。
見飽きた夜景にため息を吐き出す。
星梛がいたなら、どうしたの? みはる元気ないね。と後ろから抱きしめてくれた。
私が、何でもないわ、と言えば、星梛はそれ以上何も言わずに私の気が済むまで抱きしめてくれていただろう。
もしかすると、意味もなくキスをしてきたかもしれない。
「星梛、会いたい……私たち終わってるんだよね……でも、会いたい。星梛、大好き。一つになりたいよ……」