"朱雀"【唯一無二の光】



ちょっとびっくりしたけど、隆司の匂いに安心した。

「おい」

背後から光哉くんの声がした。

あ…

そういえば、みんないたんだった。

「なんで泣かない?なんで無理に笑う?」

「えっと…」

「…泣けよ」

その言葉に私は戸惑う。

「…さっき言ったよね?涙…でないの。枯れちゃったのかな」

私はまた無理に笑顔をつくる。

無理に笑うかとがいつの間にか癖になってた。
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