桐華ー天然ボケ男が学園の王子様(女子)に恋しちゃったら【完】
それで……失明まではいかないんだけど、視力がかなり落ちた。勉強するときはメガネをかけないといけなくなって。
……恋理、プライド高いからさあ……。それとも恐怖があるのかな……。
コートに戻ることはなかった」
「……それで……辞めちゃったの?」
「……ううん。直後に、キャプテンとして、選手じゃなくてサポートに廻ったの」
そこで初めて息継ぎをしたように、夏香ちゃんの声の強張りが少し緩んだ。
選手ではないけどサポート役になる。
それは恋理ちゃんらしいと思う。
でも、夏香ちゃんの顔を浮かないどころかだんだん曇っていく。