桐華ー天然ボケ男が学園の王子様(女子)に恋しちゃったら【完】
★彼方の告白@十六年の想い side彼方


俺が恋理をすきなことは、俺の定義ですらあると思う。



例えば誰かに、「音崎恋理はなんだ?」とかーー少し意地の悪い、そして解答のない問いかけをされたら、

ひむでも安里でも、誰でも答えるだろう。



「長部彼方が生きた証だ」



と。



それくらいに恋理は、『俺』をつくっていた。



けれど未だに恋人を名乗る段階ではなく。



恋理が大すきで大事だけど、ひむのことを切り捨てることも出来ないでいた。


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