誠の桜に止まる蝶
どうすればいいのだろう?

信じてもらえないだろうけど未来から来たと正直に言うしかない・・・

じゃなきゃここで殺されちゃう!

私は深呼吸を声を発する。

「私は、未来から来ました。」

「はっ?未来?」

土方さんが驚きを隠せないような声をあげる。

「お前、そんな嘘が通ると思っているのか?」

強くにらまれるがここで怯むわけにはいかない。

「嘘じゃありません!!あなたたちの上司は近藤勇さんでしょう?」

「そんなこと調べれば・・・」

「土方さんの愛用の刀の名前は和泉守兼定ですよね?」

「なぜそれを・・・・」

「そして沖田さんの愛用の刀は加賀清光。正式には加州金沢住長兵衛藤原清光と言い、賊に乞食清光とも言う。」

「正解~♪土方さん、蝶ちゃん本当に未来から来たんじゃないんですか?普通刀なんて女の子がわかるわけないじゃないですか。それに土方さんの刀、俺初めて名前しりましたよ?」

「っでも俺は信じねえ!」

どうしよう・・・

信じてもらえないみたい・・・

っあ!最終手段があった。

「知れば迷い知らねば迷わぬ恋の道」

「なっ、お前どこでそれを・・・・」

一気に土方さんの声色に焦りがにじみ出る。

これは、成功かな??

「あれ、もしかしてそれ土方さんの豊玉発句集の最新作じゃないですか?」

「もっと過去のも読み上げて差し上げましょうか?」

暗記しているものをすらすらと言っていく。

「っわかったよ!信じる。信じるからやめてくれ!」

土方さんは観念したそうに叫んだ。
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