誠の桜に止まる蝶
それにしても・・・・土方さんって単純だな。

私は前を歩いてる土方さんを見ながらそんなことを考えているとあたり一面に本当にかすかな殺気を感じた。

「・・・・くる。」

「え?蝶なにか言った?」

沖田さんが不思議そうにこちらを見る。

それにつられて前を歩いていた二人もこちらをみる。

「・・・・きた。」

私は沖田さんを突き飛ばす。

「なっ!」

沖田さんはなんとか踏みとどまる。

そして先ほど沖田さんが居た場所に手裏剣が刺さる。

「何者?!」

私が叫ぶ。

「ふっ。俺の気配に気づくなんて、ほめてやるよ。」

私たちの前に一人の男が現れる。

この人恰好から言って忍び?

私は生まれて初めてみる忍びに危機感を抱く。

この人、きっと強い・・・
< 167 / 260 >

この作品をシェア

pagetop