誠の桜に止まる蝶
「私、新撰組のみんなが大好きなの!!!だから、力になりたいのよっ!!!お願い・・・・教えて・・・・私、もう、二度とあんなに人を愛せないよ・・・・・あんなに愛せる人に巡り合えない・・・・」

私は弱弱しくつぶやく。

「蝶・・・もし、おぬしが過去にいくならもう現代にはかえってこれぬのじゃぞ?」

「え?」

「そういうことになるのじゃ、二つの時代では生きられない。どちらか一つの時代に居きることになる。それでもいいのか?」

どちらか、一つの時代・・・・・

「ごめんなさい…お父様、お母様、私沖田さんが居ない時代に生きていても仕方がないの。」

私は笑って答える。

「そう。蝶。やっぱりあなたはそう答えると思ってたわ。」

「え?」

お母様が優しく笑う。

そして力を開放する。

「いきなさい。時間を司る巫女のもとへ。」

「時間を司る・・・巫女?」

「ええ。案内は桜がしてくれるわ。その空間にもう桜は言っている。」

「わかった。」

私はお父様とお母様に抱きつく。

「お父様、お母様、ごめんなさい・・・・でも、本当に私沖田さんを愛しているのよ。わかってね。」

「ああ。わかっているとも。頑張ってくるのじゃぞ?」

「私の大好きな蝶。あなたの信じる道をいきなさい。元気でね。」

「うんっ!」

私はこうしてお母様の力に導かれていった。
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