誠の桜に止まる蝶
「おおっ!総司こんなところで休んでいたのか!!」

向こうから近藤さんが嬉しそうにかけてくる。

「ああ、近藤さん。桜が綺麗だからここで休んでいたんですよ。」

「確かに綺麗だなあ・・・」

近藤さんがしみじみと桜を見上げる。

中々風流がわかる近藤さん。

「それより、総司。一つ聞きたいことがあるのだが・・・」

近藤さんが聞きにくそうに口を開く。

「なんですか?」

「お前、またおなごの告白を断ったというのは本当か?」

「ああ、本当ですよ。」

俺はさらりと微笑む。

「まったく・・・お前はおなごに興味がないのか?」

近藤さんは父親みたいに心配そうにこちらをみてくる。

「興味はありますよ?ただ、今までの子たちには何にも感じなかったから断っただけですよ。」

「そうか・・・中々難しいものなのだな。」

近藤さんは神妙に頷いている。

俺はそれを苦笑いで見つめる。
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