誠の桜に止まる蝶
さあっと風が頬をかすめる。

今は春。

程よい暖かさでついつい気持ちが緩んでしまう。

俺は一人桜を眺めていた。

「綺麗だな・・・」

ポツンとそんなことをつぶやく。

今は稽古の休息中。

一番隊の隊士たちはそれなりに強い。

まあ、まだまだだけど。

一番隊の隊長である俺は日ごろから稽古をつけてやらなければならない。

ったく土方さんがやればいいのに。

そんなことを思いながら俺は黙ってまた桜を見つめる。
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