誠の桜に止まる蝶
「本当に歳と沖田は仲がいいなあ。」
酒を飲みながらしみじみと呟く。
「これのどこが仲がいいんですか・・・それより近藤さん。蝶について話が。」
「ん?蝶君についてか?」
「はい。」
そして蝶が巡察中に皆に告げた言葉を近藤にも告げた。
「ためらいなく切る、か。本当に蝶ちゃんは武士だな。」
そう告げる近藤さんの横顔もまた、月夜に照らされた武士の顔だった。
「そうですね。ただ、あいつは本当の武士じゃない。無理だけはさせないようにしないといけねえ。」
「おや。歳。お前が心配するなんて珍しいじゃないか!」
「やっ、違!」
顔を真っ赤にしながら否定する土方。
「そ、そういえば近藤さん。蝶の歓迎会どうするだ?」
「おおっ!そうだ!言い忘れていたが明日歓迎会がてら花見をする。」
「ってどんだけ急なんでだよ!!」
「はははっ!それでだ歳。明日朝一に蝶君のために呉服屋から着物を数着かってきなさい。」
「は?」
「袴も似合うがあの子にも着物をきせてやりたいからな。」
そう優しく笑う顔は穏やかだった。
「ったく・・・本当に近藤さんは急だから困る。」
そういい少し襖を開ける。
見事満月に照らされた桜が美しく風にまう。
まるで蝶の笑顔のようだと土方は心の片隅で考える。
酒を飲みながらしみじみと呟く。
「これのどこが仲がいいんですか・・・それより近藤さん。蝶について話が。」
「ん?蝶君についてか?」
「はい。」
そして蝶が巡察中に皆に告げた言葉を近藤にも告げた。
「ためらいなく切る、か。本当に蝶ちゃんは武士だな。」
そう告げる近藤さんの横顔もまた、月夜に照らされた武士の顔だった。
「そうですね。ただ、あいつは本当の武士じゃない。無理だけはさせないようにしないといけねえ。」
「おや。歳。お前が心配するなんて珍しいじゃないか!」
「やっ、違!」
顔を真っ赤にしながら否定する土方。
「そ、そういえば近藤さん。蝶の歓迎会どうするだ?」
「おおっ!そうだ!言い忘れていたが明日歓迎会がてら花見をする。」
「ってどんだけ急なんでだよ!!」
「はははっ!それでだ歳。明日朝一に蝶君のために呉服屋から着物を数着かってきなさい。」
「は?」
「袴も似合うがあの子にも着物をきせてやりたいからな。」
そう優しく笑う顔は穏やかだった。
「ったく・・・本当に近藤さんは急だから困る。」
そういい少し襖を開ける。
見事満月に照らされた桜が美しく風にまう。
まるで蝶の笑顔のようだと土方は心の片隅で考える。