【短編】好きだよん
持っていた教科書が落ちた。



「ご、ごめんなさい」


私は拾いながら、顔を上げた。






そこには、なんとも可愛らしい男の子が立っていた。カッコイイというよりは、可愛い系だった。



「こっちこそ、すみません」


その男の子は、一緒に教科書を拾ってくれた。



「はい」



「ありがとう」



「二年生ですか?先パイですよね?」



「そうだけど……一年生?」


私は聞いた。



「はい!!川崎あゆたです」


あゆたは元気よく、名前を言った。



「そう…」


私は圧倒された。なんか、変な子。そう思った。



「先パイは?名前、教えて下さい」


あゆたはニコッとした。



「私は、安藤幸です」


私は言った。






なんで、自己紹介なんかしてんだろう…。









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