【短編】好きだよん
「先パイ?おーい、幸先パイ?」


あゆたに呼ばれ、我に返った。



「何、ボーとしてるんですか?また、転びますよ?」


あゆたは、言った。



「転んでない。ぶつかったの」


あゆたは笑っている。






何、笑ってんのよ~。






その時、チャイムが鳴った。



「うそ…遅刻じゃん」



「残念でしたね」



「はぁ~」


私は溜め息をついた。



「俺、いきますね。また、話しましょうね。先パイ」


あゆたは笑顔で去っていった。






しかも、スキップをしながら…








しっぽを振ってるみたいに…。






「犬だ…」


私は呟いた。







急いで、忘れものをとりに教室に向かった。






移動教室に行くと、先生に怒られたのは言うまでもない。











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