超我が儘ツンデレ姫の甘ーいカクテル ~恋の酔い方マニュアル~
寝間着のスウェットから、カジュアルな服装に着替え、お気に入りのソファーに寝転ぶ。
携帯を手に取り、颯に邪魔され書けなかった小説の続きを打つ。

「薺ちゃーん、お仕事中に御免ね?ちょっと良い?」

キッチンから聞こえる相馬の声に、身体を起こす。

「何?どうした?」
「昼御飯作ろうとしたけど、冷蔵庫も冷凍庫もお菓子箱も空っぽ」
「最近、外食ばっかだったしな。よし、相馬のお店に食べに行こ」

黒のファー付きコートを羽織り、必要最低限の物を鞄に詰め、渋る相馬を連れ外に出る。

「薺ちゃん、マフラーは?」
「昨日、BARに忘れたのー」

隣に居たはずの相馬が目に入る。
首元には、さっきまで相馬が使っていたマフラーが巻かれていた。

「え、大丈夫だよ?相馬、寒いでしょ」
「女の子は身体冷やしちゃいけないって、薺ちゃんも母さんも言ってたし」
「そっか、ありがとね」

頬を染め俯く相馬の手を取り、店に向かって歩く。
手から伝わる体温は、何だか心地良く感じた。
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