Do you love“me”?
「……」
うーん。
これは、一体何だろうか?
ただいまの時刻は、夜十時。
私はベッドの上で、自分の携帯を眺めていた。
その携帯の画面には、何故かドアップのブタの画像。
多分……ミニブタ。
しかも、文章は
【その後、大丈夫ですか?】
その一言だけ。
「稜君、このブタは一体……」
今日は、ちょうど“最上事件”から二日経った木曜日。
謎の画像が添付されているメッセージの差出人は、稜君で……。
「うーん」
眉を顰めた私は、取り合えずベッドから起き上がり、階段を下りてリビングを抜け、お庭の犬小屋の中で入口にお尻を向けているバウに声をかけた。
「バウー? 起きてるー?」
もう夜も遅かったから、小声で話しかけた私に“くぅ~ん”と返事をしたバウは、どうやら動く気まではないらしい。
「バウー」
もう一度呼びかけてみたものの、もうバウは反応を示さないから……。
「仕方ないか」
小さくそう呟いた私は、携帯のカメラをバウのお尻に向け、パシャリと一枚。
そのまま部屋に戻って、少し悩んだ末、
【“敬語はナシ!”でしょう? あれからは、もう大丈夫だよ】
そう返信をして、高校の頃から買い続けているサッカー雑誌を手に取った。