Do you love“me”?


次の日の朝。

目を覚ました私は、いつの間にか枕元に放り投げられていた携帯に、着信を告げるメッセージが届いている事に気が付いた。


「秀君、電話くれたのかな?」

朝から、ちょっと嬉しい気持ちで画面を覗く。

でもそれは、同じショップで働くお局さんからの欠勤連絡メールの受信を知らせるものだったらしく。


「休むなら電話くらいしろー」

おかげ様で、余計に憂鬱な気分になった私は、もう一度ベッドの中にもぐり込んだ。


その瞬間、

~♪~♪♪~♪~

「……!!」

聞こえた着信音に、ガバッと布団を捲った。


慌てて取り上げた携帯の画面を見た瞬間――……

何故か、たまらなく泣きそうになったんだ。


そこには、

【ごめん! 昨日は寝落ちしたー! お詫びに、さっき見付けた幸せをお裾分けー】

そんな言葉と共に、道端に咲く四葉のクローバーの画像が添付されていて。


【おかげで一日元気で頑張れそう。ありがとう、稜君】

その日、どうしようもなく憂鬱だった私の心を元気にしてくれたのは、稜君だった。


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