バーチャル歴史的愛情故事
「それから…ギャルも流行り、かな?」
「ぎゃる?」
「髪の毛を明るくして、化粧も派手にして露出の多い服を着るんですよ」
「露出の多い……………たまらんな」
政宗が美濃に近づく。
「お前はその、ぎゃる、なのか?」
「わっ私は違いますよ!大人しい格好です」
「しかしお前の顔立ちは、日本人独特の低い鼻ではないな、すらっとしておる」
「ああ…私にはアメリカの血が入ってるからですよ」
「あめりかとは?」
「日本のとなりの国です。日本が一番信頼していて一番仲の良い国なんですよ」
「…ほう、ならば美濃の親はその、あめりか人ということになるのか?」
「そうです、父親がね」
美濃の顔立ちは端麗なものだった。
目鼻立ちはハッキリとしていて彫りが深い。
「でも政宗さんも、綺麗な顔してます。私たちの時代にいたら絶対モテてる」
「どういうことだ?」
「モテる、っていうのは異性に人気があるってことですよ。政宗さん、カッコいいから」
「………………」
政宗は嬉しさに頬を赤らめたが、美濃にバレないように咳払いをして紛らわせた。
「政宗さん、照れてる?」
「な!何を言うかお前は…俺がそれくらいで照れるはずがないだろう」
「なーんだ、残念」
「?」
ふふふ、と美濃は笑うと、政宗もつられて笑っていた。