バーチャル歴史的愛情故事
「よう、美濃」
「あ、慶次さん!」
美濃が一人で縁側に腰かけていると、慶次が何やら嬉しそうに話しかけてきた。
「良い話を持ってきた。気になるかい?」
「気になります!とっても!」
「実はな…俺は晴れて独り身になったのだ」
「……………………へ?」
普通、独り身になったら悲しむものだが…
慶次はうきうきしたように笑っている。
「なんで嬉しそうなんですか?」
「堂々と美濃を狙えるからな。恋人がいてはいちいち気にしてしまって前に進めやしない」
「えっ」
美濃の顔が一気に赤くなる。
「お前はまだ政宗のことを好きになってはいないんだろう?」
「……………まぁ…はい…」
確かに政宗のことを心から愛しているかと問われたら、まだわからない。
昨夜美濃を抱こうとした政宗に愛しさを覚えたのは確かだが、生涯をかけて愛を誓えるかとなると首を縦には振れなかった。
「これから俺は政宗の好敵手となるわけだ」
「…」
「お前は気づいてないかもしれないが、お前を狙ってるやつは他にもいるぞ」
「!?」
美濃は目を丸くさせた。
「石田の野郎も昨夜は宴が終わってからずっとお前の話ばかりをしていて疲れたよ」
「…………三成さんが…?」
「幸村もそうだな。口には出さないがあれは相当お前に惚れてるみたいだな」
「………幸村さんも…」
「お前はこれから大変だぞ~」
楽しそうに笑う慶次とは反対に、美濃は戸惑いを隠せなかった。