僕の女神、君の枷~幸せって何だろう?
>心のままに



「行ってきます。明日の夜には戻ります」



彼はそう言い残し、その日の夕方、父親を伴い大曲の母親の元へと旅立って行った。

身支度を整え、少しだけ血色の良くなった彼の父畠山信幸の顔は、彼に良く似ていた。


(親子だもの当然か……)


畠山信幸の妻を想う真っ直ぐな目が、彼の眼差しと重なって。

私の心を揺さぶっていた。
< 223 / 298 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop