✿蜃気楼と僕✿
過去と現在

さよなら。





それは、中3の冬休みだった。
突然お前は俺に別れを告げた。




「引っ越すんだ」



そうぽつりと呟くお前の目には涙がたまっていて、
あぁ、これは現実なんだ。と実感させられた。



「そうなんだ。」


自分でもびっくりするほど冷静に言葉を発した。
言葉とは裏腹に心の中では動揺していて、
その動揺を見せまいと必死だった。
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