青空ライン *Third Story*



授業の教科は生物だった。



いつもはおもしろおかしく先生がみんなに分かりやすく説明してくれるからこの授業は好きなのに



どうしても今日のあたしは真面目に授業を受ける気にはなれなかった。



できるなら教室から飛び出して、誰もいないところで思いっきりこのモヤモヤを吐き出したい。



だけど…そんなことする勇気なんてあたしには持ち合わせていなくって



ただ授業が終わるのをひたすらボーっと待って



板書は先生と目が合いそうになった時だけノートに書き込んだ。



時間はこういう時、なかなか過ぎてくれない。



「はぁ…」



みんなに聞こえないように小さな溜め息を吐いた。



そんな時、マナーモードにしていた携帯がブレザーのポケットから鳴った。



先生の目を盗んで机の下で携帯を開いてみると5通メールが届いていて、不在着信も4回あった。



不在着信はすべて優からで、メール4通は優、1通は希美からだった。



【頼むから電話に出てくれ】


【杏に何かしてしまったなら謝るから、携帯見たら連絡して】


【学校終わったら家に来て。ずっと待ってるから】


【杏の様子がおかしかった時に無理にでも聞けば良かった。…ごめん】



希美からは【今日学校休みなの?優先輩とはちゃんと仲直りした?】と来ていた。



だけど、あたしはパタンと携帯を閉じて返事を返さなかった。




< 111 / 166 >

この作品をシェア

pagetop