魔界のお姫様。ー3人の悪魔たちー
エレンからredmoonの話を聞いた後書庫に向かった。


古びた本の匂いがする。


何列も本棚が並んでいる。


沢山あってどれがお爺様の書いた本かわからない…


分厚い本ばっかりだな…


ウロウロしていると、
ツカツカと足音がしていることに気がつく。


この気配…


「ラウル…?」


「あ…」


声がした方に向かうと、
やはりラウルだった。


お互い見つめあってしまっている。



「…なんだよ。」

「そっちこそ見ないで…」

あ~アタシったら仲直りしたいのに…


素直になれない自分にイライラする。


ふとラウルの手には、
重そうな本があった。


背表紙には…
【ジェッパーナ・魔界の書】


と書かれていた。



「それ…お爺様の本!」


「ああ。ちょっと調べものを…」


ラウルの顔が少しだけ赤い。


「何を調べていたの?」


アタシがそう聞いたら…

ボソリと言った。



「redmoon…」



redmoon…


ラウルがredmoonを知ってるの?


俺様なラウルが…

「redmoonの伝説知ってるの?」


「ああ…」



てっきりラウルは伝説なんか信じないと思っていたアタシは
可笑しくて笑ってしまう



「クスクス…」


「何がおかしい…」



「だって…まさかラウルが redmoonの伝説を信じるなんて…フフフ…」


「なっ…そういうお前だって…」


「…あ…//」


「な…なあ。今夜噴水のところに来い。」


「え…?」


「来なかったらお仕置きだからな。」


それだけ言って書庫から去って行ってしまった。


あ…お爺様の本…持っていっちゃった…



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