Aimez-moi plus(Love me more)

7.風邪の特効薬

「バカ！！！」

開口一番、めちゃくちゃ怒られた。

今私は倉木くんに看病されている。

昨日、水のシャワーを浴びてそのままでいたせいで案の定風邪をひいてしまったのだ。

「そんな抗議の仕方しなくても、直接言えばいいでしょう？」

口調は怒りながらだけど、額のタオルを変えてくれる手は優しい。

「・・・ごめんなさい・・・」


私は自分で自分が情けなくて、顔を隠すように毛布を引き上げる。


「今日は、俺絶対帰りませんから」

そう言い残すと、スーツの上着を近くにあったハンガーにかけて腕まくりをする。

「おかゆ作るから、まずくてもちゃんと食べてくださいね。俺を心配させた罰です」

こんなふうに会社から飛んできてくれると思わなかった。

ドアを開けた瞬間のあのほっとした顔。

嬉しかったな・・・