空の彼方に
「でも、夜部屋に来いなんて、ねえ?」

アシスタントさんたちはニヤニヤしながら顔を見合わせた。

「ち、違うもん。ただ診察してくれるだけだもん」

「診察なんていって、トーコ先生ったらいやらしー」

「も、もう!!そんなことしないから!!」

いつまでもニヤニヤしてるアシスタントさんたちを横目に私はキッチンへと移動した。



だって、本当に診察するだけだもん・・・

聴診器で心音を聞いて、喉を見て・・・

本当にそれだけ・・・



本当に触れて欲しい場所には指一本たりとも触れてもらえない。






私は少しだけ喉が鳴り出したのを感じて、慌てて吸入器を吸った。
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