空の彼方に
夜、夕食を食べたあと私は自分の部屋からカナちゃんの部屋を見つめた。


・・・そろそろ本当にあきらめないとつらいかなぁ・・・


ふーっとため息をつくと、不意に目の前の窓が開く。

「トーコ」

カナちゃん・・・

「来いよ」

小さいころから両親同士が仲良しだったこの家は建て替えのときに、子供たちが行き来できるようにと、カナちゃん家のベランダと私の部屋の出窓が渡れるほどに近く作られていた。
もちろんそんなことをしたのは小学生までだけど・・・

カナちゃんは有名な私立中学に行ってしまったから、それから高校までは寮に入っていてこの家に戻ってくることもあまりなかった。

ひさしぶりにそこを渡るので、私は少し怖くなって身を縮ませる。
< 6 / 121 >

この作品をシェア

pagetop