瞳の中の彼
「ぶつかって ごめんなさい...何処も怪我してませんか?...」

恐る恐る 黒髪の男の人に言った


「あぁ...」


その言葉は短かったけど どことなく優しさのある声だった


「あたし達 移動なんで これで失礼します!」


こんな時 頼れる未来...


「あー ちょっと待って...」

金髪の男の人がそう言うと いきなり 私の腕を掴み 自分の方に引き寄せた


「 !! 」


私は...今...金髪の方に抱きしめられて...いる...のよね...


「あ....あの....!?」

「ちょ...ちょっと!何してんのよ!! 葵から離れなさいよ!!」

「てめぇ! 一人抜駆けしてんじゃねぇよ!!」


未来も銀髪男も 金髪男から私を離そうとしている


「ちっちゃーい♡ ん...このまま抱きしめていたい~」


なんて言っている


「あ...あの...は...離して下さい」


何なのこの人!!



「離せ!! 直也!」



言葉を放ったのは 黒髪男


「ちぇっ....」

金髪男は黒髪男に言われて 私を離した


「あんた達  最低!! 行こう葵!」

「う...うん...」

私は未来に手を引っ張られて 理科室へと向かった 






< 11 / 186 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop