瞳の中の彼

金髪男 直也 side

「おっ!今度の新入生 女の子多いじゃん!」

「どれどれ? あーほんとだ! カワイイ子いっぱいいるじゃん!」


俺たちは たまり場の教室から校庭を眺めている

入学式なんてかったるくて 出られるかって!

俺様 佐々木 直也(なおや) 17才 追試も無事合格!

2年生に進級できた


俺の隣にいるのは 高田 真(しん)

そして 黒いソファに寝ているのは

立花 隼人(はやと)

俺らは 中学時代からの親友


「おい...直也...あの人...理玖さんじゃねぇ?」

「あぁ!?......ほんとだ...なんで此処にいるんだ?」


『理玖さん』という言葉に 黒いソファに寝ていた 隼人が起き上がった


「おわっ!! びっくりすんじゃねぇか! 」

「理玖さんどこだ?」

「あそこ.....ん...?」


理玖さんの居場所を教えていたら やたらと 目立つカップルを見つけた


「真! 見てみろよ あのカップル やけに身長差あるんじゃねぇ?」

「おー すげー差だな! 女の子すげー可愛いじゃん! ちっちゃいな」


ちっちゃい彼女...チョロチョロと歩く まるで チワワみたいだ...

ヤローの方も...ん? あいつは...楓?


「あー!! 楓じゃん!」

俺はたまり場の教室を出ようとした そのとき


『ガラッ!』


扉が開いた




そこに立っていたのは.....理玖さんだった

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