俺だけの花嫁
目を赤くされてもな…。 泣きそうな宇田川にハッキリ言うべきか迷った。
宇田川は生徒会長としてバリバリ仕事をする。その動きや考えに協力しようと思っていたが、恋愛感情はない。
「宇田川…悪いけど、俺…」
そう口を開いた瞬間。
「雨宮先輩いますか!」
一年の男子が血相を抱えて飛び込んできた。
「どうした?」
その慌てぶりに俺は立ち上がる。
「あのっ、ハァ俺、見ちゃって、図書室で…ハァハァ」
「落ち着け。」
「綾川先輩が、図書室で、女子に囲まれてて、マズい様子で…、あっ!雨宮先輩!?」
俺は一年のセリフの途中で生徒会室を飛び出した